アンプティサッカー初観戦! ④〜第6回日本アンプティサッカー選手権大会2016【2016.10.1〜10

  • アンプティサッカー

FC九州バイラオール2連覇なるか、頂点を決める一戦!

午後3時、それまで汗ばむくらいの陽光が照りつけていたスタジアムも、

日が傾いてだいぶ涼しくなり、またピッチにも選手たちの長い影が落ちはじめました。

エキシビションの和やかな雰囲気から一点、観客席にはいつの間にか大勢の観客が。 

そして観覧席にはセルジオ越後氏 (日本アンプティサッカー協会最高顧問)、

武田 信平氏 (日本アンプティサッカー協会理事長)、

北澤豪氏(日本障害者サッカー連盟会長)、

そして、田嶋幸三氏(日本サッカー協会JFA】会長)の姿がありました。

いよいよ決勝です。

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鮮やかなサックスブルーのユニフォームが、過去5大会すべてに出場し、

優勝2回、準優勝3回を誇る九州の雄、FC九州バイラオール

FC九州バイラオール | 九州のアンプティサッカーチーム FC九州バイラオールのページです

2014年に開催されたアンプティサッカーW杯メキシコ大会で、

日本代表選手を実に4人も送り出している

アンプティサッカー創成期(2010年日本アンプティサッカー協会発足)からの強豪。

2015年に引き続いて2連覇がかかる大事な一戦を迎えます。

そして、白地に赤い襟が鮮やかに映えるユニフォームは、

アンプティサッカーを日本に初めて持ち込んだ文字通りの伝道師、

エンヒッキ・松茂良(まつもら)・ジアス選手の所属するFCアウボラーダ川崎。

アンプティサッカークラブ FC ALVORADA.net

日本選手権は過去3大会出場、うち優勝1回、準優勝2回

W杯メキシコ大会ではなんと5人の日本代表選手を輩出。

その中には、前述のエンヒッキ選手のほか、

アンプティサッカーW杯に3回連続で代表選出された新井選手が所属しています。

 

日本選手権では2回、決勝の舞台で顔を合わせていますが、

もう一つのアンプティサッカーの公式戦であるレオピン杯Copa Amputee

(毎年5月開催)でも決勝で激突する2大クラブとなっています。

2チーム合わせて代表選手9人、お互いの手は知り尽くしているであろう

2チームの、ガチの勝負が始まります!

 

前半は

FCアウボラーダのキックオフで始まった前半直後は、様子を伺う

静かな立ち上がりでしたが、アウボラーダの楔が入った次の瞬間…

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13番 岩崎正幸選手の強烈なファーストシュート!これはバーを逸れます。

その直後、FC九州バイラオールのGK 1# 東幸宏選手のパントキック

アウボラーダのゴール前で待ち構えていた11#星川誠選手のもとへ。

ボレーを選択した星川選手を、アウボラーダのGK21#長野哲也選手が阻止!

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後ろから追っていたアウボラーダ5#遠藤好彦選手と3人が激しく交錯。

その衝撃は音が観客席まで響くほどでした。

危険なプレイではありましたが、アンプティサッカー最大の魅力は

このアクロバティックなプレイです(怪我には気をつけてほしいです)!

FCアウボラーダがボールを持ち上げ、FC九州バイラオールがカットして

カウンターに持ち込む構図が何度か続きます。

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前半、FC九州バイラオールの推進力となったのが、10#萱島比呂選手。 

日本代表のエースナンバーは、素早い駆け上がりと迫力のドリブル力で

幾度も相手陣営を切り裂き、萎縮させます。

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特に前半12分〜14分の一連のプレイは、相手を自陣に釘付けにし続けました。

コーナーキック2本、ファウルのチャンスも作り出す活躍。

ドリブル突破でチャンスを演出すると、コーナーキックからも強烈なシュート!f:id:okina_monkparakeet:20161009204819j:plain

しかしそのイケイケムードを狙っていたのか、この直後に攻撃の間隙を縫って、

FCアウボラーダ10#エンヒッキ選手が凄まじいスピードとテクニックで

単身切り込みシュート!FCバイラオールを調子に乗らせません。

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華麗なテクニックを見せるエンヒッキ選手。大きな歓声が沸き起こります。

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相手のミスを拾い、強烈なカウンターを見舞うFCバイラオール7番加藤誠選手!

一進一退の攻防が続きます。

ついに試合動く!先制はFCバイラオール!

そして前半21分、ついに試合は動きました。

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GK長野のロングフィードを受けた7#加藤選手からゴール前の

FC九州バイラオール6#DF松田隆洋選手とつないで、

最後はFC九州バイラオール9#ストライカー野間口圭介選手が叩き込む!

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日本代表コンビ9#野間口選手&7#加藤選手と6#松田選手の息のあったプレイが、

FC九州バイラオールに先制点をもたらしました。

反撃に出たいFCアウボラーダも、冷静なパス回しと#10エンヒッキ選手の

個人技や超絶FKで決定機をつくりますが、得点には至らず。

逆にFC九州バイラオールもカウンターの機会をうかがい続けます。

そしてホイッスル。前半戦は昨年王者、FC九州バイラオールが先制で折り返しました。

さらに加熱する後半戦。予測のつかない攻防が続く! 

後半も主導権はFC九州バイラオール。

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開始早々、FKのチャンスに重いシュートを放つ7#加藤選手。

枠をとらえたボールを弾くGK。鈍い音が響き渡ります。

その直後、一瞬の隙をとらえた#10エンヒッキ選手が猛烈な駆け上がり!

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しかし10#萱島選手がそれを阻止しボールを奪取する!

10番同士のマッチアップは後半に入るとさらにヒート!

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6#松田選手が詰めて10#萱島選手が拾い、スピードで仕掛ける。

常に互いにプレスを掛け合いボールを奪取しあう展開になります。

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10#萱島選手、とにかくパスカットしまくってます!!そして速い!

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11#星川選手はドリブルを仕掛けて2人を置き去りに!

ところがこのあと判定はシミュレーション※を取られイエローカードに…。

チャレンジが素晴らしかったので、カードはちょっと疑問でした。

【解説】シミュレーション:わざと転倒する行為、審判を欺く行為

FCアウボラーダが牙をむいた! 

そしてここから少しずつ流れがFCアウボラーダへと変わってきます。

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後半15分、13#岩崎正幸選手の渾身のシュート。これは阻まれます。

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後半17分、10#エンヒッキ選手のドリブル突破。DF2人でも止められず、

たまらず引き倒してしまう10#萱島選手

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そして直後のCKはコーナーポストを直撃!

早く追いつきたいFCアウボラーダの畳み掛ける攻撃が止まりません。そして…!

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FCアウボラーダ6#細谷通選手のFKから、GKのこぼれ球に素早く反応したのは

#10エンヒッキ選手!!

抑えめのシュートはゴールに吸い込まれ、ついに同点に追いつきます!!

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祝福しあうFCアウボラーダのメンバー。しかしすぐに険しい表情へ戻ります。

残り8分、試合は振り出しに戻ったばかりなのです。

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「はい!バイラこっからあ!!バイラこっからあ!!」の声援が響き渡る!

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その後も、それぞれの選手がしっかりと役割を果たしながら

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最後の笛がなるまでボールを追いかけ続ける!

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10番が10番に追いすがる!

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意地と意地が真正面からぶつかり合う、息呑む8分間が過ぎ、

そして、後半終了を告げる笛が鳴り響きます。

王者同士の対決は、観る側には理想的とも呼べる白熱の展開へ。

いよいよ勝者が決まる、前後半10分ハーフの延長戦に突入します!

⑤へ続く

パラキートのパラスポーツ日記とは

「パラキートのパラスポーツ日記」では、一人の障害者サッカーファン「パラキート」が自分の脚でおもむき、自分の目で観て、自分の耳で捉え、自分の指で撮り、自分の頭で考えたママを発信していきます。

記事を通して、競技を取り巻く人・環境・社会問題に触れ、この魅力的な世界に関心を寄せ、寄り添ってくださる方が増えることを願っています。

プログラム制作・HP管理/「PickPhat(ピックファット)」

『"Pick"=掴み取る、選ぶ」と「"Phat"=格好いい、イカした』を組み合わせた造語を屋号に掲げる「PickPhat」。クライアントの意思を尊重し、選び抜いてイカしたサイトをクライアントと共に作り上げます。代表の加藤高明氏は電動車椅子サッカーチーム「Yokohama BayDream」の選手としても活躍中。

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