運命の分かれ道!〜第1回ソーシャルフットボール地域選抜大会激闘録③

  • サッカーの現場から

※注意:この記事は2018年12月に公開したものを再構成し直したものです。 

決勝トーナメントがかかる予選リーグ第2節

予選リーグは第2節に突入。各チームはエンジンがかかり始め、ここからが本当のサバイバルです。

グループA 第3試合 東北選抜 vs 四国選抜

初戦を0-2で落とした東北選抜は、この試合を落とすと決勝トーナメント出場は難しくなります。対する四国選抜は1勝をあげ、ここで勝てばリーグ突破が大きく近づきます。———-

前半東北選抜のキックオフで試合はスタート。

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東北選抜は初戦同様、早めのプレスでボールを奪うと素早い攻めで四国選抜ゴールに襲い掛かります。

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しかし、前のめりになった東北選抜の裏をついた11#板東選手。先制は四国選抜でした。ベンチではこのガッツポーズ!!!クールな選手と対照的に、ホットなスタッフ!

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後がない東北選抜はすかさず反撃。同点弾を叩き込み、失点から20秒で振り出しに戻します。

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しかしその3分後、ネットを揺らしたのは四国選抜でした。8#中川政利選手が自陣からドリブルで持ち込むと、GK14#秋田谷選手の傍を抜くシュート!

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試合は1-2で四国選抜がリードのまま、後半へ。

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後半

1点ビハインドを負った東北選抜は後半に爆発。まず後半1分、18#遠藤雄也選手が反撃の口火を切る同点弾。

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そして1分後には、6#棟方隆司選手がリスタートからのワンツーで逆転!

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突き放された四国選抜は捨て身の猛攻。体を張って守るGK17#秋田谷選手。

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10#板東光選手が放ったフリーキックも、GK17#秋田谷選手がゴール外へ弾き出す!

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後半5分、東北選抜に再びゴールが。14#鈴木選手のミドルシュートが相手DFに当たってそのままゴールに吸い込まれ、スコアは4-2に。

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残り2分で苦しくなった四国選抜が、ファウルを獲得。絶好のチャンスが訪れます。

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6#西森優太選手に託されたフリーキックは、相手DFの壁をすり抜け、ネットを揺らしました。1点差に詰め寄る四国選抜!

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「まだ時間あるぞ!もう一点いけるぞ!」。ベンチも一緒に戦っていました。試合は残り1分、逃げ切れるか東北選抜!

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ホイッスルが鳴り響く瞬間までシュートを打ち続けた四国選抜でしたが、力及ばず。

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東北選抜は勝ち点3を獲得、2位以内確保へ望みをつなぎました。

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しかし同勝ち点で並ぶ四国選抜のどちらかが、この後行われる東海選抜対中国選抜の結果次第で、3位に転落することになります。

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グループB 第3試合 関西選抜 vs 九州選抜

初戦大勝した関西選抜は紺碧のユニフォームに着替え九州選抜との二戦目に臨みます。対する九州選抜も初戦の勝利で自信をつけていました。

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グループ首位突破をかけて、1勝同士の直接対決が始まろうとしています。

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前半

ホイッスルとともにボールを静かに回し始めた関西セレソン。複雑な動きを覚えるのが苦手で、個人技に頼った試合が多くなりがちな中で、関西選抜は異彩を放っていました。

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しかし九州選抜は序盤こそ守備に追われますが、次第に関西選抜のリズムをつかみ始めます。

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そして前半3分、一瞬の気の緩みを見せた関西選抜の甘いバックパスを素早くカットしシュートを放つ10#八木選手。

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不利と見られていた九州選抜に、先制点が転がり込みます。

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関西選抜は細かなミスがで始めます。九州選抜はルーズボールを見逃しません。

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関西選抜も追いつくために必死のチェイス!10#酒井希代美選手、技術の高さを見せます!

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スコアは動かず、互いの攻撃をしのいだ両者は、後半に勝負をかけます。

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後半

序盤こそ10#八木選手の個人技で相手ゴールに肉薄する九州選抜でしたが、徐々に出足が遅れ、前半とは形勢が逆転。

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畳み掛ける関西選抜。しかし九州選抜の守護神1#古賀和真選手がゴールを死守します。

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やがて、関西選抜が押し気味に試合を進め、ついに関西選抜が同点に追いつきます。後半3分、9#寿洋樹選手が技ありゴール!ですが真庭監督は表情を変えません。

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そしてわずか1分後、再び9#寿選手が値千金の逆転弾!逆転を許した九州選抜は思わず天を仰ぎます。

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その後、両者は決め手を欠き、得点が生まれないまま時間が過ぎていきます。

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試合終了!関西選抜、逆転で2連勝です。勝てる試合を落とした九州選抜は、次節の甲信越北陸選抜戦に全てを賭けます。

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勝ちはしたものの、際どい勝利にしばし苦虫顔の真庭監督。

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我慢の末に逆転勝利した関西選抜。その精神的タフさが強く印象に残った試合でした。

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グループA 第4試合 東海選抜 vs 中国選抜

中国選抜は初戦を落とし、残り2試合を勝つしかありません。相手は首位の東海選抜。

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初戦、ベンチから戦況をじっと見つめていた一人の若い選手がいました。東海選抜11#関口海翔選手、大会最年少15歳です。

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関口選手は発達障害と知的障害を持ちながらも、アグレミーナ浜松(Fリーグ)のアカデミーに所属し、健常者に混じって練習を続けています。1月に取材に伺った「第4回静岡県障害者サッカーフェスティバル」の静岡県大会にも出場していました。

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初戦は出場機会のなかった11#関口選手。迎えた第二戦では、スタメンに彼の姿がありました。

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前半

手数で圧倒する東海選抜。中国選抜GK16#高木太平選手はなんどもピンチに見舞われます。

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身を呈して失点を阻止しに行く16#高木選手のプレーに味方も奮起!

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選手が守りきれない部分は仲間がカバー。全員でゴールを守ります!

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そんな全員守備の中国選抜に対し、攻めあぐねる東海選抜。

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しかし前半3分、ゴール前の混乱に乗じてキャプテン7#藤田選手がゴール!試合が動きました。

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先制された中国選抜は、ますますに防戦一方に。中国選抜がボールをキープしても、12#平良翼選手が素早く寄せ、ことごとくチャンスを潰します。

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両者決定力を欠き、前半は1-0で終了。猛攻をしのいだ中国選抜は十分逆転可能な状況です。

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後半

前半は見事な守備を見せた中国選抜。しかし後半はリスクを冒して点を取りにいかなければなりません。監督の指示に力が入ります。

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前半1得点に終わった東海選抜は、メンバーを大きく入れ替えました。

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後半開始1分経たないうちに、5#谷口智大選手がで追加点!中国選抜も防ぎようがない、見事なゴール。

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前半と同じく防戦一方の中国選抜。選手を大幅に入れ替えた東海選抜は、99#三條選手が、個でも全体でもチャンスメイク。もはや手がつけられなくなってきました。

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東海選抜は25#小林選手、20#永吉選手を投入し3点、4点と得点を積み上げます。

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中国選抜GK1#隅坂選手も奮闘しますが、畳み掛ける東海選抜を止めることはできませんでした。

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東海選抜は前半から活躍した12#平良選手、チーム最年長6#宇多仁選手らが中国選抜を完封。

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そして試合終了のホイッスル!東海選抜が5-0の大勝で2連勝し、グループ首位通過に大きな弾みをつけました。

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善戦したものの、中国選抜はこれで2敗となり、決勝トーナメント進出の可能性が消滅。順位決定戦へと回ります。f:id:okina_monkparakeet:20181212221850j:plain————

グループB 第4試合 甲信越北陸選抜 vs 関東選抜

初戦、まさかの逆転負けを喫し、残りを全勝しなくてはならない関東選抜。相手は関西選抜戦で6失点を喫した甲信越北陸選抜です。        

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前半

関東選抜はパスをつないで甲信越北陸選抜の隙を伺います。初戦同様、全体のバランスをみる3#松嵜選手。

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そしてチャンスとみるや前線にパスを送ります。しかしシュートは精度を欠き、得点になりません

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相手の守備を崩すことができない関東選抜。相手選手にタイミングを外されたシュートは、虚しくゴール脇をかすめていきます。

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一方少ないチャンスをつかもうとする甲信越北陸選抜は、関東選抜の的確な守備に潰され続けます。

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シュートまでたどり着いても、眼前に立ちはだかるGK12#高田拓実選手の壁。

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刻一刻と時間が過ぎていきますが、試合は動きません。前線で待ち構える14#竹田幸子選手も、ゴールまで幾度も迫りますが、GK米山選手がそれを許しません。

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思わず下を向く14#竹田選手。

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竹田智哉コーチは、選手交代で打開を図ります。チームは焦りを感じ始めていました。

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前半も残り1分。大量得点での勝利が必要な試合。焦るあまり、強引なプレーが目立ち始めます。 

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しかし甲信越北陸選抜の的確な寄せに、攻めあぐねる関東選抜。

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関東選抜はついに1点も取れないままハーフタイムへ。重苦しい空気が垂れ込めます。

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後半

後半から関東選抜は2#飛田秀樹選手、8#下宮史隆選手を投入。

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彼らのプレーは甲信越北陸選抜を混乱させます。

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試合が動いたのは後半3分。15#安武選手がゴールをこじ開け先制、待ちに待った得点でした。

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畳み掛ける関東選抜は後半4分、10#上野選手がさらに追加点で2-0!10#上野選手は、ボールを掴むと素早くセンターサークルへ。

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しかし後半5分、関東選抜はまさかの失点を犯します。自陣に転がったルーズボールを大きく蹴り上げる4#小笠原選手。前のめりになっていた関東選抜のゴール前は無人。ボールは弧を描いてゴールへ吸い込まれていきます。

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「あと1点!」人差し指を高く掲げ、仲間を鼓舞する15#飯田選手。

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残り時間1分を切り、関東選抜は攻めるしかありません。焦る関東、凌ぐ甲信越北陸!

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残り数秒のところで、10#上野選手のミドルが決まり3-1!次の瞬間、試合終了のホイッスルが!

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素晴らしい試合を見せた甲信越北陸選抜。悔しい結果に思わず天を仰ぐ15#飯田選手。

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てんかんのリスクを抱えながらも全力で走り続け、倒れこむ7#佐藤建人選手。試合の激しさが伺えます。

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関東選抜は勝利こそ手にしたものの、次は関西選抜との直接対決。決勝トーナメント進出に黄色信号が点り始めました。f:id:okina_monkparakeet:20181212221901j:plain———

2節終了時点で決勝トーナメントへの可能性が残されたのは6チーム。4枠をめぐる争いは、最終節へ!

④へ続く—————————————————————————————————-

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「パラキートのパラスポーツ日記」では、一人の障害者サッカーファン「パラキート」が自分の脚でおもむき、自分の目で観て、自分の耳で捉え、自分の指で撮り、自分の頭で考えたママを発信していきます。

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