- サッカーの現場から
歴史的一戦!初開催、デフ(聴覚障がい)フットサル国際大会
デフフットサルってご存知でしょうか?デフ(deaf)とは聴覚障害(ろう)のこと。聴覚障害者とは軽度〜重度の難聴者、成長過程で難聴になった中途失聴者を指します。デフフットサルは、文字通り聴覚障害者によって行われるフットサルです。通常は声による指示や合図でコミュニケーションをとることが多いフットサルですが、彼らは耳が聞こえないため、身振り手振りでの合図のほか、チーム内での戦術理解をより高めることで、高度なパス回しを行うことができます。非常に高度なレベルの試合が展開されるのが大きな魅力の一つです。(デフサッカーとは異なりますが、掛け持ちをしている代表選手もいます)
日本ろう者サッカー協会HP
デフフットサル日本代表は、2011年に初めてデフフットサルの国際大会(スウェーデン)に出場して以降、アジアでは最高位2位とその強さを発揮し、2015年にはデフフットサルW杯バンコク大会で7位(11チーム中)の成績を残すなど、着実に実績を積み重ねています。しかし意外なことに、日本国内での国際大会はまだ開催されたことがありません。なので、デフフットサル日本代表の勇姿を間近で見る機会はほとんどありませんでした。そんな日本代表ですが、ついに日本国内での国際大会が行われることが決定!(といってももう明日になりますが…)日本デフフットサル界に刻まれる歴史的な1日となります。今回はデフフットサル日本代表vsデフフットサル韓国代表。…なんと日韓戦です!!因縁に満ちた両者の一戦は、サッカー日本代表ではもう語り草になっていますね。デフフットサルではどのような試合が見られるのか、非常に楽しみな大会です。
注目のデフフットサル日本代表は、個人的には長身の背番号10、土屋祐輝選手が要注目選手です。爽やかで柔らかな物腰の好青年ですが、一度ピッチに入ると豹変。どっしりと構えたピヴォは、どこからでも虎視眈々とゴールを狙います。実はパラキートも練習試合で一度マッチアップしたことがありますが、当たり前ですけど止めることができませんでしたwww(これ自慢)DEAF FUTSAL CHAREGE CUP選手紹介動画はこちら!超ペシャルかっこいいです!
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そのほか、デフサッカー日本代表にも名を連ねる吉野勇樹選手、デフフットサル日本代表の得点王東海林直弘選手、代表ではベテランの曽根靖裕選手、チームの中心的存在船越弘幸選手など、レギュラーメンバーが勢ぞろい。
選手紹介はこちらから!http://deafchallengecup.com/#schedule
デフリンピック、デフフットサルW杯の出場権を賭けて常に争うアジアのライバル韓国代表と、どんな試合を繰り広げるのか。注目の一戦は3月16日(木)18:00KICK OFFです!
スペシャルチームはなんとソーシャルフットボール関東選抜!
そしてもう一つこの大会で楽しみなのは、当初出場予定だったデフフットサルウズベキスタン代表が急遽出場を辞退し、変わって出場が決まったスペシャルチーム。なんと、先日レビューしたばかりのソーシャルフットボール関東大会の出場メンバーから、各チームのトップ選手を選抜し編成した「ソーシャルフットボール関東選抜」チームです。
特例とはいえ、異なる障害カテゴリによるフットサルの国際公式試合は、おそらく世界初。聴覚障害者と精神障害者による初のエキシビションマッチとなります。パラキートがワクワクするのは、なんと言っても所属するFC PORTから3名の選手が選抜されたこと。関東大会得点王&MVP、FC PORT橋口孝志選手も!
©JDFA 日本ろう者サッカー協会HPより引用
そのほかも豪華な顔ぶれ。ダルク10#世羅勇人選手、埼玉CAMPIONE 11#吉澤正明選手、金髪の守護神BOSCO NEXT 高田拓実選手、Espacioのソーシャルフットボール日本代表竹田智哉選手とGK原田洋行選手など、見応え十分なドリームチームなのです。実はパラキート、特別にソーシャルフットボール関東選抜の練習を見学させていただきました。みなすでにお互いの特徴を知り尽くしているメンバーばかり。連携確認は終始良い雰囲気で、2週間前に互いに激しく争っていたとは思えないほどでした。初の国際大会という大舞台に、皆一様に気持ちが入っています!