準優勝に笑顔の無かった横浜クラッカーズ。しかし、困難にぶつかった時こそ飛躍のチャンス。次は3月のドリームカップに向かってさらにチームの連携を高めてくるはず。期待しています!
最終順位
国際基準が採用されて初めての公式戦ということもあり、戸惑う選手やチームも多かった印象の今大会。
・早いボールのイレギュラーな動き
・早いパスに追いつけずにボールロスト
・マシンの制動によるミス
試合を見て感じるのはこれらの要因。練習で日常的に時速10kmを経験しているとはいえ、大会という舞台での緊張感や相手選手のディフェンスの動きなど、不確定な要素も加われば当然ゲーム運びも想定通りにはいきません。ただ、これらの要素は慣れてくれば解決できるもの。大会で経験を積み、徐々に精度を高めていけば大きな問題ではありません。
ということで、時速6kmと時速10kmの大きな違いや、それにともなう戦術の変更に少し触れてみたいと思います。ちなみにこれは私感であり、選手によっては違う意見になると思いますが、それで議論が盛り上がると競技力アップにつながるかもしれませんね。
1.競り合いのシーンの変化
電動車椅子サッカーでは、2選手がボールを挟んで競り合うシーンが多く見られます。互いにボールを挟んで移動すると、ボールの動きが止まり膠着状態になるため、競り合いの手を緩めるタイミングがポイントになります。
時速6kmだと膠着状態から抜け出しにくく、そのままラインを割ることも(過去大会からイメージ)
時速6kmでの試合では、そのままライン際までズルズルと移動し、最終的にラインを破る場面が頻繁に起きます。スピードが遅いためボールを外そうとしてもなかなか外れないためで、ラインを破った後は副審の判断に委ねられることになります。なので、攻め手側はラインを割る直前に車体を自陣側に傾け「相手が出したよ!」とアピールすることもあります。もちろんこれも正当な駆け引きです。
対して時速10kmになると、速いスピードで挟まれたボールはイレギュラーな動きをし、もみ合う選手の車体間をすり抜けるケースが増えます。これによりこう着状態が少なくなり、試合にメリハリが生まれます。
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↑前後に激しく動くことで、膠着状態の時間が短くなる様子がわかります。