- 電動車椅子サッカー
電動車椅子サッカーの魅力を伝える人
電動車椅子サッカーについて簡単に書きましたが、
それでもまだ「どんなスポーツかよくわからないぞ」という方へ。
電動車椅子サッカーの魅力を伝えるために、複数の映像クリエイターが
素晴らしい映像をまとめていますので、紹介します。
まずは動画クリエイター 松本淳さんの手がけたビデオクリップです。
これを見れば、電動車椅子サッカーにかける選手、スタッフの思いが
必ず伝わると思います。
電動車椅子サッカー 〜指先のファンタジスタ達〜
また、横浜クラッカーズで長年応援団長を務め、
スタジアムDJとして、MCとして活躍している
シンガーソングファイター渡辺恭士さんと、
障害者サッカーを映像で記録し、その魅力を伝える活動を続けている
依藤正次さんが制作している配信番組、
「渡辺恭士の電クルサッカースタジアム!」。
全国のチームの選手にフォーカスを当てたり、試合直後の選手の
生の声を届ける番組です。
渡辺恭士の電クルサッカースタジアム!
10年以上も障害者サッカーを撮り続け、
映像作品として世に送り出し続けている映画監督 中村和彦さん。
女子ろう者サッカーを追った「アイ・コンタクト」、
知的障害者サッカーのドキュメンタリー
「プライド in ブルー」などの代表作を発表している中村さんは、
電動車椅子サッカーも長年追い続け、横浜クラッカーズの試合だけに限らず、
イベントなども記録し続けています。
映画『アイ・コンタクト〜もう一つのなでしこジャパン・ろう者女子サッカー〜』公式サイト
競技を支える人
電動車椅子サッカーは、選手だけでは行うことができません。
何を当たり前のことを、思うかもしれませんが、運動に制限のある彼らだけでは、
ボールを運ぶことも、ポールを設置することもできません。
会場に運ばないと見えてこないもの、それは競技を支えている、
実にたくさんの人たちの姿です。
チーム関係者や協会関係者、観客、選手の家族などの立場に関係なく、
全員で会場を作り、全員で盛り上げます。
そんな姿を見るのも、この競技の魅力の一つなのかもしれません。
選手をサポートするチームスタッフ。笑顔と緊張した表情が入り混じります。
緊張をほぐし、時には鼓舞する。選手はみな、
彼らに勇気をもらい、そしてフィールドに散っていきます。
選手交代の時にはビブスの着脱を手伝ったり、水分補給をサポートしたり。
彼らのバックアップがあるからこそ、選手は安心して競技に集中できます。
この写真はハーフタイム中にチームスタッフが選手の手を温めているところ。
この時はハーフタイム中、ずっと手を摩り続けていました。
電動車椅子サッカーは操作に手元のジョイスティックを使いますが、
その操作には本当に緻密なコントロールが求められます。
気温の低いスタジアムでの試合は、手が冷えてかじかんでしまうので、
こうした細やかなケアがとても重要になってきます。
カイロなどでは、感覚の弱い選手などは手に低温やけどを負っても
気がつかない可能性があり、とても危険なのです。
試合を仕切る審判の皆さん。激しいタックルに遭った選手を確認しています。
実は試合のスムーズな進行だけではなく、選手たちの体調を常に気にかけています。
重度の病気を抱えている選手も多いので、他の競技以上に気配りが行われています。
会場の設営、撤収などはスタッフと観客が一緒になって行う光景が見られます。
誰かが呼びかけるわけでもなく、自主的に、自然な流れで行われていきます。
シンガーソングファイター 渡辺恭士! 賞状も書きます!
床に示されたラインを補修し、点検するスタッフたち。
彼らの整備があって、初めて体育館はフィールドに様変わりします。
健常者のスポーツは、選手は競技に、観客は観戦に集中できる環境が作られています。
障害者スポーツは絶対的にスタッフが少なく、また観客動員もあまり多くありません。
それぞれの役割だけでなく、互いに協力していくことで、素晴らしい競技環境を
維持時続けています。
ブログに記録し、伝えている私もその一人になるのかもしれません。
さて、いよいよ明日開幕の日本選手権。
私も現地でしっかり、彼らの勇姿を見届けようと思います。
レポートもお楽しみに!