プライドをかけた戦い〜第23回電動車椅子サッカー日本選手権⑦MAX10 準決勝

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因縁の対決!関東2強の激突!

POWERFUL 6準決勝2試合の興奮も冷めやらぬ会場に姿を現したのは、MAX10準決勝を戦うレインボー・ソルジャーとYokohama Crackersの両陣営。SFCデルティーズ、兵庫パープルスネークスのPK戦にまでもつれ込む激闘を見守る両チームメンバー。これから始まる激闘を前に、選手の表情はみな一様に硬く、緊張感にみなぎっています。観客席には電動車椅子サッカーではおなじみのYokohama Crackers大応援団の姿が。決戦がいよいよ近づいてきています。

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MAX 10 準決勝第1試合 レインボー・ソルジャー(東京都) vs Yokohama Crackers(神奈川県)電動車椅子サッカーの「エル・クラシコ」とも言うべき両チームの顔合わせ(パラキートの独断)。

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前回大会ではYokohama Crackersが2回戦敗退、レインボー・ソルジャーが準決勝敗退と、両者が顔を合わせることなく大会が終わりましたが、今大会では準決勝での激突。過去幾度も対戦してきた両者の、長い1日が始まります。

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Yokohama Crackersは、去年の大阪に忘れてきた物を取り戻す戦い。キャプテン9#紺野選手の掛け声が響き渡ります。「絶対勝つぞ!」「おう!!!」

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対するレインボー・ソルジャーもまた、大阪での悔しさを晴らし、ドリームカップの悪夢を忘れるために、大きな掛け声とともに、選手がピッチに散っていきます。

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キックオフの笛と同時に激しく火花を散らし合う2チーム。Yokohama Crakers陣営に攻め込むレインボー・ソルジャー陣営。

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Yokohama Crackers17#永岡真理選手とレインボー・ソルジャー6#内橋翠選手のマッチアップは、いつも以上に激しく。調子付かせると手がつけられなくなる6#内橋選手には、執拗なまでにマンマークがつきます。激しいバンパーの衝突音が響くアリーナ!衝撃で激しく大きく揺さぶられ、表情も歪みます!

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9#紺野選手も、彼女がボールを保持しようとすると間合いを詰めてきます。チームきってのゴールゲッター、決定的な仕事をさせてもらえません。

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レインボー・ソルジャー10#北沢洋平選手は守備的な位置からパスの供給。しかしそこを9#紺野選手が潰しに行きます。

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7#三上選手と10#北沢選手と激しいマッチアップ。7月のワールドカップアメリカ大会では共にチームメイトとして戦った同士。しかしこの日は、ライバル同士のプライドが凄まじい勢いでぶつかり合います。

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8#吉沢選手がゴール間際まで入り込むも、7#三上選手は素早く寄せてボールをかき出し、チャンスをあたえません。トップレベルの読みが展開されます。前半から飛ばし気味の両チーム。

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8#吉沢選手に密着マークにつく17#永岡選手。相手選手の動きを封じるバンパーの寄せ方も巧みです。

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前半も半分が過ぎようとしていた頃、それまでレインボー・ソルジャーが押し気味だった試合展開が、徐々に変化してきます。立ち上がりのパスミスなどが減って、Yokohama Crackersが次第に試合を支配し始めます。

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そして前半10分でした。セットプレイを獲得したYokohama Crackers。蹴るのは7#三上選手。ゴール前にはGKビブスを着用した10#北沢選手と8#吉沢選手が。8#吉沢選手は17#永岡選手をチェックします。

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上杉主審のホイッスルと同時に、7#三上選手が放ったボールはゴールエリア中央へ。

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そこには9#紺野選手が待ち構えていました。あやまたずダイレクトシュートをぶち込む9#紺野選手。そしてボールはレインボー・ソルジャーゴールを割り、先制点が決まります!駆け寄り、荒っぽくバンパーをぶつけて喜びをあらわにする両選手。

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宿敵相手に待望の先制点!キャプテン9#紺野選手は喜びを爆発させます!

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喜びに沸くYokogama Crackers応援団。悲鳴と歓声、そしてチャントが鳴り響きます。「しょーたろー、ゲットゴーオール!しょーたろー、ゴオーオオール!」

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しかし、この時ベンチはただならぬ雰囲気。7#三上選手がベンチに駆け寄り何かを訴えました。平野監督、金田総監督、渡辺コーチの表情が曇ります。後続の17#永岡選手にもなにやら指示が。どうやらアクシデント発生のようです。

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一方のレインボー・ソルジャーはこの失点にも冷静に努めます。「取り返すチャンスはまだある」百戦錬磨の彼らは劣勢の立て直し方を心得ています。

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そんな彼らを後押しするのが黒いレインボー・ソルジャー応援団。「ゴーゴーレッツゴーレッツゴー!レインボー!!」選手たちに大きな勇気と安心を与えてくれる存在です。

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前半のうちに追いつきたいレインボー・ソルジャーですが、Yokohama Crackersも気を抜く気配はありません。手負いの相手の怖さは何度も味わっているからです。表情が一段と険しくなる10#竹田敦史選手。

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その後もYokhama Crackersは粘り強い守備を展開し、前半を無失点で折り返します。

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先制点をあげた際にベンチに何かを訴えていた7#三上選手。実はこの時、背もたれを支持するシャフトが競技中の接触で折れ、不安定な状態になっていたのです。

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試合中、特に高速回転シュート時には首に最大2G(秒速19.6mの重力加速度・人間が耐えられるのは5〜6Gまで)もの負荷がかかるため、一歩間違えれば事故につながる危険な状況。直ちに応急処置が施されます。

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レインボー・ソルジャーは名越コーチを囲んで作戦会議。後半の巻き返しを誓います。

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決してネガティブにならず、チーム一丸で戦うことを確認。サポートするスタッフの、選手たちを信頼して見守る優しい表情が印象的でした。

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後半も、前半と同じく激しいぶつかり合いに。互いに何度も決定機を作りますが、試合は動きません。

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最初は慌てる様子なく試合に入ったレインボー・ソルジャーですが、時間の経過とともに、少しずつ焦りの影が見え隠れし始めます。

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そしてYokohama Crackersの攻勢が次第に強まり始め、レインボー・ソルジャーは防戦状態に。GKポジションに詰めていた3#村石彬選手もにわかに忙しくなってきました。17#永岡選手がキックインを放ち、10#北沢選手がそれを跳ね返す!

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シュート性のボールは3#村石選手が必死で掻き出す!

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果てなく続く攻防!そして時計のカウントが止まります。荻野副審が掲げるロスタイムは1分!

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そして響く笛の音。試合終了!Yokohama Crackers、ついに決勝進出!喜び爆発の応援団!手に汗握る激戦を制したのはYokohama Crackersでした。チームのコンディションは決して良いとは言えない中、ついに決勝の椅子をつかみました。

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ベンチに戻る選手たちの表情には、疲労困憊といった様子が見て取れました。

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勝利に喜ぶというよりも、安堵する、といった表情の選手たち。

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一方の敗れたレインボー・ソルジャーへ声援を送る応援団。そして会場に高らかに響くエール。互いに対戦相手のチーム名を連呼し、善戦を称えます。

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厳しくも穏やかな名越コーチ。今回の敗戦でも、当然選手たちへの信頼は揺るぎません。

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2年前に優勝の美酒を味わった、ここエコパアリーナでの再びの戴冠はなりませんでした。W杯を挟み、チーム環境も落ち着かない中の練習は大変だったと思います。しかしその強さは健在、そしてライバルがいる環境はチームをさらに強くします。来年の日本選手権こそは決勝の舞台へ、力強く突き進んでくることでしょう。

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MAX 10 準決勝第2試合 RedEagles兵庫(兵庫県) vs 奈良クラブ ビクトリーロード(奈良県

レインボー・ソルジャーとYokohama Crackersの激闘と同時刻。隣接するコートでは、もう1つの激闘の火蓋が切って落とされようとしていました。昨年の決勝カード、Red Eagles兵庫と奈良クラブ ビクトリーロード。前回大会決勝では、奈良クラブビクトリーロードが3-1でRed Eagles兵庫を下し、優勝を果たしました。

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その時の悔しい思いを味わったRed Eagles兵庫。今こそその借りを返す時です。高らかに雄叫びをあげる選手・スタッフたちと、近藤公範監督。

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そして連覇がかかる奈良クラブ ビクトリーロード。再び決勝の舞台へ上がるためには、ここで負けるわけにはいきません。気合を入れる39#大代監督。昨年の光景が思い出されます。

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ただ昨年と大きく違うのは、それぞれのチームにエースがいないこと。Red Eagles兵庫10#有田正行選手と奈良クラブ ビクトリーロード11#中井皓寛選手です(写真は昨年の大阪大会決勝から)。

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19#内海選手が搭乗しているオレンジ色のバンパーと車軸が特徴のストライクフォースは、10#有田選手の競技車を受け継いだもの。道は違えても、いつまでもチームメイトの絆は切れることはありません。

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日本代表候補に上り詰めながら、W杯以降から競技を離れた二人の選手。別の道を歩み始めたチームメイトのことを思いながら、両チームはそれぞれ強い決意で、この試合に臨みます。

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試合は序盤から激しい競り合いに。3#山田選手が巧みなドリブルで持ち上がるも、19#内海選手と77#井上選手がその行く手を阻みます。

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こぼれ玉を拾った19#内海選手がパワフルなドリブルで駆け上がっていきますが、今度は3#山田選手が掻き出す!やったらやり返す、意地の張り合い!

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3#山田選手の鋭いセットプレイはRed Eagles兵庫にとって脅威。キャプテン8#舟倉選手、19#内海選手、そして巨大な体躯の77#井上選手が壁のように立ちふさがります。

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機動力を生かしてチャンスをうかがうのは2#東良選手、そして同じく攻撃チャンスを狙う5#浅原康祐選手。

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昨年の決勝戦とは全く異なる戦術でせめぎ合う2チーム。試合は前後半通じて互いにチャンスを作らせません。

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奈良クラブ ビクトリーロードはセットプレイを大事にしながら、Red Eagles兵庫の隙を伺います。

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2#東良選手のキックインは、3#山田選手と並びRed Eagles兵庫を苦しめていきます。

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Red Eagles兵庫77#井上選手は、その恵まれた体格で奈良クラブ ビクトリーロードをブロック。自由にさせません。

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体格で勝てなくとも、機動力とテクニックで勝負。車体を前後に滑らせながら、巧みにボールを奪う2#東良選手。

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一方、攻守にわたり存在感を示し続ける77#井上選手は、POWERFUL6で準決勝まで勝ち進んだ、同郷の兵庫パープルスネークスからの移籍。時速10kmに順応しています。

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キャプテン10#木下弘貴選手も、ときにはGKの役割を交代しながら、攻撃に絡んでいきます。

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2#東良選手と交代で入った13#高岡哲也選手も、攻守に奮闘!

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前後半ともに大きな動きはなく、どちらも譲る空気はありません。互いの決定打を潰しあう展開で、試合はこう着状態に。隣のコートでは決着がついたことを示す試合終了の笛の音が。互いのベンチでは、緊迫した作戦会議の様子が見えました。

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MAX10では初となる、延長戦に突入。Red Eagles兵庫は延長戦から5#上月一宏選手を投入します。延長戦から交代出場の5#上月選手はアグレッシブに動き回り、奈良クラブ ビクトリーロードの攻撃を封じ込めていきます。

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15#安井悠馬選手と度々マッチアップし、激しく火花を散らし合います。

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77#井上選手と4#上月選手とのコミュニケーションもしっかり取れています。

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最後まで攻め続けます奈良クラブ  ビクトリーロード。15#安井選手と19#内海選手のせめぎ合い。

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しかし、両者一歩も譲らず、決着はつかないまま。試合はついにPK戦へと突入です。

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PK戦が始まります。固唾を呑んで見守る両チームの選手。

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GKは、Red Eagles兵庫が19#内海選手。気持ちは有田選手とともに。

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一方の奈良クラブ ビクトリーロードは3#山田選手が務めます。

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PK戦はRed Eagles兵庫の先攻で始まりました。互いに正確なプレイスキックを持っている選手たちが集まる両チームなだけに、次々と鮮やかにシュートを決めていきます。

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奈良クラブビクトリーロードの一人目は、2#東良選手。振り抜くシュートは19#内海選手の前をすり抜けていきます。

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二人目のキャプテン8#中村選手も落ち着いてシュートを決めます。

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三番目のキッカーは3#山田選手。19#内海選手「さあ、どんなシュートでも打ってこい」とでも言いたげな不敵な笑みを浮かべたまま、ゴールラインで正面を見据えます。

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3#山田選手、渾身のシュートを放つ!

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19#内海選手、笑みを浮かべたまま動きません。猛スピードですり抜けるボール。凄まじい肝の座り様です。

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この試合、印象的なプレイを残した77#井上選手。きっちり決めていきます。

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タッチライン脇で静かにチームメイトのキックを見守ります。チームメイトを信じているからこそ、終始落ち着いた表情でした。3#山田選手と談笑する余裕すらもありました。

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そして、4番目のキッカー、15#安井選手。静かに置かれたボールを渾身のシュート!

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しかしそのボールは、19#内海選手の競技車の側面に当たり、無力に跳ね返されます…。試合終了!試合を制したのはRed Eagles兵庫!

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互いに特別な想いを持って臨んだ準決勝。難しいかじ取りを迫られた両チームの指揮官が、互いの労をねぎらいます。観る者の目を覚まさせる、素晴らしい試合でした。

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奇しくも昨年の決勝と同じ組み合わせになったことで、エースの存在の大きさを改めて感じた試合でした。特に互いへの声がけなど、昨年の大会とは大きく変わった印象。大黒柱が抜けても、チーム全体で支えようとし、一人一人が強くなる。チームプレイの奥深さを見た様な気がしました。

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勝戦で顔を合わせる2チームは、Red Eagles兵庫とYokohama Crackers。「日本パワーチェアフットボール選手権大会」と銘打たれた記念すべき第一回大会の初代王者は、真新しい優勝カップに初めて名を刻むチームは、果たしてどちらか。いよいよ運命の決勝戦が始まります!

⑧につづく

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