準決勝への道〜第23回日本電動車椅子サッカー選手権大会④POWERFUL 6 第2回戦

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激闘はさらに熾烈に!2回戦がスタート 

1回戦を終えて8チームに絞られたPOWERFUL 6は、息をつく暇もなく2回戦が始まります。顔ぶれとしては、3人の選手だけで1回戦を突破したFINE、北海道から参戦し勝負強さを見せたSafilva、優勝候補の大阪ローリングタートル、兵庫パープルスネークスなどが残り、さらに熾烈な戦いが予想されました。

POWERFUL 6 2回戦第1試合 FINE(東京都) vs Safilva(北海道)3人の選手で挑むFINEは、1回戦でも得点を記録した9#平野選手が攻撃を担います。一方のSafilvaのエース8#桜庭選手の軽快な動きは2回戦でも変わらず、一人少ないFINE陣営の間隙を縫うように攻め上がっていきます。

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開始5分、そのSafilvaが先制点をあげます。桜庭選手が切り込んでシュート。ボールはゴールをかすめるように抜け、貴重な先制点。しかしFINEも負けていません。前半終了間際に9#平野選手が同点弾をたたき込み、ドローに持ち込みます。後半、さらに攻勢を強めるSafilva。

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しかし、一瞬の隙をついて9#平野選手が値千金の逆転弾を叩き込みます。焦るSafilvaですが、ここで勝負強さが出ます。桜庭選手の猛攻を防ぎきれなかったFINE、痛恨の失点で試合を振り出しに戻されてしまいます。

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試合は残り9分。互いに攻め手を潰し合いながら、ジリジリと時計の針を進めていく両者。このままPK戦へと突入するのか。誰もが固唾を飲んで見守るなか、ついに20分を迎えます。PK戦の準備へ…そう思った瞬間でした。マシンを回転させ、渾身の力で振り切った8#桜庭選手。放たれたボールは、そのままゴールへ!そしてそのまま試合終了のホイッスル!!Safilva、劇的な勝ち越し弾で勝利を掴み取り、準決勝へ進出を果たしました。

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一方のFINE、一回戦、二回戦通して素晴らしい試合を見せてきただけに、残念な敗退となりました。Safilvaは初めての日本選手権で快進撃を見せ、初日の試合を全て終えました。 

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【お詫び】筆者の不手際にて、この試合の撮影ができませんでした。両チームチーム関係者の皆様に深くお詫びいたします。

POWERFUL 6 2回戦第2試合 TAMA猿(東京都) vs 大阪ローリングタートル(大阪府

ファインフレンズを3-1で破り、初の日本選手権2回戦へと駒を進めたTAMA猿に立ちはだかったのは、POWERFUL 6優勝候補の一つ、古豪・大阪ローリングタートル。TAMA猿は序盤から大阪ローリングタートルにペースを握られる苦しい展開。前半5分まで持ちこたえた守備も、6分に先制点を決められてから、ズルズルと崩れていきます。続く8分にはオウンゴールを、そしてその2分後には39#宮川選手にゴールを決められ、前半だけで3点のビハインド。

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前半を3点差で折り返した大阪ローリングタートルは、その後も攻勢を緩めません。後半9分には宮脇選手がTAMA猿をさらに突き放す追加点を記録。

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TAMA猿も懸命に取り返そうとしますが、大阪ローリングタートルの堅い守備に阻まれ、得点チャンスを作ることができません。試合はこのままタイムアップ。

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大阪ローリングタートルは1回戦に続き無失点で40分をしのぎきり、その攻撃力と鉄壁の守備を見せつける形になりました。敗れたTAMA猿は悔しい敗退。東京から参戦の2チームは、ここで姿を消すことになりました。

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【お詫び】筆者の不手際にて、この試合の撮影ができませんでした。両チーム関係者の皆様に深くお詫びいたします。

POWERFUL 6 2回戦第3試合 SFCデルティーズ(静岡県) vs SONIC 〜京都電動蹴球団京都府

地元開催で1回戦を突破し、士気上がるSFCデルティーズ。そして記念すべき日本選手権初勝利で1回戦を勝ち上がったSONIC〜京都電動蹴球団SFCデルティーズも、7月に取材した「あいち電動車椅子サッカーアカデミー」に参加したチームとして、ちょっと特別な思いで観戦しました。

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SFCデルティーズはこの試合でも、1回戦で獅子奮迅の活躍を見せた2#石脇選手がその機動力でチームをけん引します。

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機動力には機動力を。SONIC〜京都電動蹴球団2#石脇選手の動きを封じる作戦なのか、同じくストライクフォースを駆る55#南部選手がマークします。

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2#石脇選手が封じられたSFCデルティーズは、なんとか攻撃の糸口を見つけ出そうとしますが、なかなかチャンスに結びつけることができません。しかしそれはSONIC〜京都電動蹴球団も同じこと。3#小林飛翔選手も隙を伺いますが、決定機を作れず。

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試合はこう着状態。前半は0-0で折り返し、後半へ。後半も互いに譲ることはなく、持ち味の消し合いといった様相に。3#長谷川選手のシュートシーンにはベンチも沸きますが、得点には至らず。

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55#南部選手のセットプレイも、6#中村康則選手がしっかりとブロック。

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6#中村選手は、その後もSONIC〜京都電動蹴球団の決定機を阻止し続けました。

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結局試合は動くことなく、前後半終わって0-0、今大会3試合目となるPK戦へ。どちらに転んでもチームにとっては初の日本選手権ベスト4。固唾を飲んで見守るSFCデルティーズベンチ。

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両者一歩も譲らないPK戦、しかし2#石脇選手が鋭い読みで3#小林選手のPKを止め、優優位に立ちます。そして、最後のPKキッカーがきっちりと決め、勝負あり。SFCデルティーズが勝利!

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勝利に沸くSFCデルティーズベンチの中で、持山侑子監督の目にはうっすら涙が。ベンチ内での緊張が伝わってきます。このPK戦が、SFCデルティーズの快進撃の始まりになると、このとき予測できた人はいなかったかもしれません。

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一方のSONIC〜京都電動蹴球団も善戦したもののの及ばず、ベスト8での敗退となりました。昨年よりも確実にレベルアップした感のあるSONIC〜京都電動蹴球団。日本選手権での初勝利という目標を達成し、手応えと悔しさを両方得た彼ら。

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試合が終わり、相手チームベンチへ一礼する彼らの表情は、すでに次の大会へと向けられているようでした。

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POWERFUL 6 2回戦第4試合 兵庫パープルスネークス(兵庫県) vs 廣島マインツ広島県

2回戦最後の試合は、順当な勝利を挙げて2回戦へ進んだPOWERFUL 6優勝候補の一角、兵庫パープルスネークスと、こちらも4発快勝の廣島マインツの顔合わせ。この試合で ベスト4が出そろいます。

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紫と黄色の対決は、紫の兵庫パープルスネークスが主導権を握る展開に。10#松原優作選手の鋭いシュートが廣島マインツのゴールを脅かします。

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前半だけで何本ものシュートを叩き込まれ、その都度弾きかえす廣島マインツゴールポストに助けられるシーンもあり、その度にベンチスタッフもヒヤヒヤしっぱなし。見かねて飛び出す大きな声のコーチングを、副審がたしなめる場面も。

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一方の兵庫パープルスネークスは、99#名田賢伍選手やキャプテン9#松原和彦選手を軸に攻め続けますが、20#向井選手の堅い守りに阻まれ、焦りもあってかなかなかゴールをこじ開けることができません。

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9#松原選手と20#向井選手のキャプテン同士のマッチアップも、次第に熱を帯び、白熱の攻防が展開されていきます。

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猛攻を受けつつもなんとか無失点で切り抜けた廣島マインツ。しかし後半戦も気が抜けません。緊張をほぐしながら戦術について話し合うハーフタイムの廣島マインツ

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一方の兵庫パープルスネークスも、互いに意見を出し合いながら後半の進め方を模索します。当然ながら、どちらのチームも譲ることのできない残り20分です。

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後半も攻める兵庫パープルスネークスと守る廣島マインツの構図は変わらず。しかし廣島マインツにトラブルが発生してしまいます。2#河原圭太選手のマシンが接触によりジョイスティックから手が外れ、操縦不能となり交代を余儀なくされます。筋力の弱い選手も多い電動車椅子サッカーならではのトラブルです。

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予期せぬトラブルに、次第にじりじりと追い詰められていく廣島マインツ。そして、試合が動きます。廣島マインツが2on1の反則を取られ、兵庫パープルスネークスがFKを獲得。99#名田選手は、迷わずバンパーを振り抜きます。ボールは選手とポストの間をすり抜けゴール!値千金の先制弾が決まったのは、後半残り3分のことでした。

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あとがなくなった廣島マインツは攻撃に転じようとするも、時間は刻一刻と過ぎていきます。結局、このまま逃げ切った兵庫パープルスネークスが準決勝へ進出。あいち電動車椅子サッカーアカデミーで手合わせしたSFCデルティーズとの対決が決まりました。一方、今年の頭からA-pfeire広島PFC設立のために移籍した、29#谷本選手の意志を継いで臨んだ廣島マインツの日本選手権は、ここで終わりを迎えました。しかし得たものも大きかった今大会、この経験をチームの糧として、来年パワーアップして戻ってくるに違いありません。

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⑤へ続く————————————————————————————————–画像・文章の無断使用、無断掲載は固く禁じます。

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『"Pick"=掴み取る、選ぶ」と「"Phat"=格好いい、イカした』を組み合わせた造語を屋号に掲げる「PickPhat」。クライアントの意思を尊重し、選び抜いてイカしたサイトをクライアントと共に作り上げます。代表の加藤高明氏は電動車椅子サッカーチーム「Yokohama BayDream」の選手としても活躍中。

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